Smartee矯正に関するリスクと副作用について

Smartee®を用いたマウスピース矯正は、目立ちにくく取り外し可能な装置によって歯並びを整える治療法であり、多くの方にとって快適かつ審美的な矯正手段として選ばれています。しかし、すべての医療行為と同様に、Smartee矯正にも一定のリスクや副作用が存在します。ご理解いただいたうえで治療を受けていただくために、以下の点についてご説明いたします。

1. 歯の移動に伴う痛みや不快感

マウスピースを新しく装着した直後や、アタッチメントによる歯の動きが大きいタイミングでは、軽度の痛みや圧迫感を感じることがあります。多くの場合、数日で慣れるものですが、個人差があります。

2. 歯根吸収や歯の動揺

矯正治療全般に共通するリスクとして、歯の根が短くなる「歯根吸収」や、一時的な歯の動揺が起こる場合があります。通常は問題にならない程度で進行が止まりますが、まれに大きく進行することもあります。

3. 顎関節への影響

かみ合わせの変化により、一時的に顎関節に違和感や軽い痛みが生じることがあります。特に既往歴がある方は、事前に詳しく診査を行う必要があります。

4. 虫歯・歯周病リスクの上昇

マウスピースを装着したまま長時間飲食を行ったり、清掃が不十分である場合、虫歯や歯周病のリスクが高まる可能性があります。治療中は、これまで以上に口腔内の清掃を徹底することが重要です。

5. 発音や違和感への影響

装着初期には、発音のしにくさや異物感を覚えることがありますが、通常は数日〜1週間ほどで慣れる方が多くなっています。

6. アライナーの破損や変形

強い力が加わることでマウスピースが割れたり変形することがあります。破損したアライナーを無理に使用すると治療計画に影響が出る可能性がありますので、すぐに歯科医師にご相談ください。

7. 治療完了後の後戻り

治療終了後、保定装置（リテーナー）を正しく装着しない場合、歯が元の位置に戻ろうとする「後戻り」が起こることがあります。指示に従って保定を行うことが非常に重要です。

8. Smartee®は未承認医療機器です

Smartee®は、日本国内で薬機法上の承認を受けていない未承認医療機器です。このため、日本における公的な評価・安全性認証は存在せず、医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。詳細は別項「未承認医療機器の使用について」をご確認ください。